Tiempo noche20

2024年のある夕がたの写真から

静かに見る価値

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試験を終え、弘前へ行きました。
ひとが多いところ、にぎわっているところがとても苦手なので、お祭りを見に行ったりはしません。
弘前に訪れたとき、翌月にひかえたあの超有名なお祭りの準備をしている様子を街のあちこちで見かけました。すごい迫力でした。
旅ではいつも「これを見るぞ」「ここに行くぞ」という目的があまり多くないので、目的をもたない散歩の時間がほとんどです。
大きなテントで準備をしている様子を、ぐうぜん見ることができて余韻にひたっていたら、冷房目当てに入った観光センターに実物が展示されていました。
そのとき、見ていたのは、わたしひとり。
夕がたの静かな観光センターで、ひとりで静かに見たねぷたは、もうそれはそれは。
祭りだったらひとが多くて、こんなにじっくりとその模様や顔かたちを見ることができないだろう。
もちろん祭りの中でこそねぷたは輝くのだろうけれど、わたしはこれでじゅうぶん。
静かに見る。静かな毎日。
2024年8月記