Tiempo tarde15
2024年のある昼の写真から
いとしの教室
この街には、いとしの場所がたくさんあります。
この街はどの建物はどれも古く、ヨーロッパの文化が色濃く感じられます。学んだ学校もとても古い建物です。
重い木の扉を開けると、映画みたいな木と鉄飾りのエレベーターがあります。でもそれは、どうやら使うことができないらしく、学校のある5階まですてきな階段を上がります。いくらすてきでも、毎回5階までの階段はまあまあ効きます。
でもそうやって上がったさきの学校は、ためいきが出るくらいいい雰囲気です。
天窓の下にラウンジがあって、ここで休憩したりお茶を飲んだり課外活動をしたりします。
教室は、ガラスと木でできた扉から入ります。
天井が高く壁も床もしっくりくる教室。扉を開けた瞬間から学ぶ意欲がわく教室。
この街は、ヨーロッパの大国に支配された時代が長く、それらの国々の文化と、El Rio de la Plata(ラプラタ川)沿いの独特の文化が合わさった独特な街です。多くのひとが移住してきたことから、この街で生まれたひとの多くは、この国とヨーロッパの国の二重国籍を持っています。わたしが学んだ先生も、イタリアの国籍も持っています。教室の雰囲気にぴったりの先生です。先生は、この街の複雑な歴史、そこから生まれたすばらしい文化をたくさん教えてくれました。
やっぱり世界は知らないことばかりで、その場所に行ってそこに暮らすひとから聞かないと理解することはできないと思いました。そのためには、その場所の言語で聞こうとすることが大切なのだと実感しています。
すごく考えた。知ることができてよかった。学ぶことができてよかった。このいとしの教室。
いつかまた。
2024年4月記